日めくりログ・1日〜10日

4月中行っていた日めくり更新のログです。
説明文は、今日は何の日サイト様より抜粋させて頂きました。


4月1日
エイプリルフール

「今日はエイプリルフールか」
「兄者、何だ?それは」
「四月馬鹿とも呼ばれるが、他愛の無い嘘を吐いて、それをネタに皆で騒ごうという……まぁお祭りのようなものかな」
「嘘を吐く祭り、ですか。随分変わっていますね」
「元は、新年を祝う日が変更されたことによる、一種の反対運動だったらしいがな」
「他愛の無い嘘ねぇ。なかなか難しいっスね」
「そうだな……。そうだ、先日のキママゥ退治で、羽が生えたキママゥを見たぞ」
「羽の生えたキママゥ……でありますか」
「あぁ。木々を飛び越え、飛んで行ったな」
「……まぁ、何と言う事でしょう」
「ウ、ウルト?」
「羽を授かる事は、始祖様の血を受けた者にのみ許された事。それなのに、キママゥのような獣に、何故……」
「そのキママゥの羽は、お姉様みたいに白いのかな、それとも茶色いのかな。カミュ、ちょっと見てみたいなー!ね、アルちゃん」
「キママゥ、空飛んだら、畑、もっと危ない」
「そうですよ!空の上から襲われちゃうんじゃ、今よりもっと畑が荒らされちゃいます!」
「聖上、これは由々しき事態です。早急に兵を編成し、退治に向かわねばなりません」
「あ、いや、だからな、これは……」
「クロウ、部隊の編成は貴方に任せます」
「うぃっス!」
「トウカ殿はクロウと共に、討伐隊の指揮をお願いします」
「は!必ずや、そのキママゥを退治してご覧にいれまする」
「俺は何をする」
「オボロには、ドリィとグラァと共に、羽キママゥ生息地の探索をして頂きます」
「おぅ!!」
「「はいっ!承知致しました!」」
「私とカミュは、一度オンカミヤムカイに戻って、文献を調べてみましょう」
「はい、お願い致します」
「えーー!?カミュ、羽キママゥが見たかったのになぁ」
「カミュ、そのような我侭はなりませんよ」
「うーーー……」
「アルルゥが、カミュちーの代わりに見てくる」
「本当!?アルちゃんお願いね!」
「ん!」
「もうっ!アルルゥったら、そんなこと危ないから駄目に決まってるでしょっ!?」
「ちょ、皆、ちょっと待ってくれ!私が今言ったのは……」
「では、各自任に当たって下さい。報告は夕刻纏めて伺います」
「ういっス」
「了解だ」
「拝命仕ります」
「あ!?待て!!あーーーー……」
「……ハクオロさん?どうかしたんですか?」
「…………他愛の無い嘘とは、かくも難しいものなのだな……」

「あらあら。仕掛けた方が四月馬鹿に騙されるようでは、まだまだですわね」


*エイプリルフール
ヨーロッパでは、3月25日(新年)〜4月1日まで春の祭りを行っていたが、1月1日を新年とするよう暦が変更され、それに反発した人々が、4月1日を嘘の新年としたことが始まりだとされているそうです。





4月2日
国際こどもの本の日

「……50巻近くあるが、全て巻本だったのか」
「あぁ」
「この全てがユズハに買ったものなのか?」
「ムントがカミュの為に持ち込んだものもあるが……大半はそうだな」
「オボロの溺愛ぶりが伺えるな……」
「……ユズハに、少しでも外を知り得るものをと考えたら、これしかなかったんだ。本なら、ユズハにも負担は少ないからな」
「……まぁ、確かに、な」
「それで、どうするんだ?兄者」
「そうだな……。あの子達ではもう読まない、児童向けのものを選別するか」
「孤児院の方には、ユズハ達より幼い子供が多いようだからな」
「オボロ、手放したくないものは、もう分けてあるんだな?」
「いや、どれを持って行ってもらっても構わない。ここで眠らせるより、沢山の子供達に読んで貰えたほうが、子供達も本も喜ぶだろう、とな。ユズハがそう言っていた」
「……そうか。では、有り難く頂戴しよう」
「あぁ。きっと、ユズハも喜ぶ」


*国際こどもの本の日
童話作家・アンデルセンの誕生日でもあるそうです。




4月3日
悪天の特異日

「……この木簡の山は、いつ片付くんだろうな……」
「聖上のお働き次第ですね」
「このままでは私の身体が持たん。丸一日の休暇を要求するぞ!」
「……そうですね。では、明日が晴れであれば、お休み頂いて構いませんよ」
「良いのか?」
「えぇ」
「お前が賭け事を持ち出すとは珍しいな」
「そうですか?」
「……そうだな……。晴れのみではこちらの分が悪い。雨が降らなければ、として貰おうか」
「……分かりました。では、明日の執務時間までに雨が降らなければ、ということで、宜しいですか」
「あぁ、構わん」

「……おかしい。昨日はあんなに晴れていたのに」
「雨、ですね。では、聖上。本日も通常通り、執務をして頂きます」
「何故私はこんな時だけ、雨男なんだーーーっ!?」


*悪天の特異日
天気が悪くなる確率の高い日だそうです。





4月4日
おかまの日

「今日をオカマの日とし、美しく華麗なこのスオンカスを称える記念日とするわっ!!」
「オカマの日……ですか?」
「そうよ。オカマとは、男女の性を超越した崇高なる超人を差す言葉。私に相応しい言葉では無くて?」
「その、それは、一体何処でお知りになったのでしょう」
「カルラよ。私の愛しいカルラが、私の事をそう言って褒め称えたの!」
「……は、はぁ……」
(間違った知識だと、誰か突っ込んでくれぬものかな……)


*おかまの日
3月3日の女の子の節句と5月5日の男の子の節句の中間の日であることから。





4月5日
ヘアカットの日

「……ユズハも、アルちゃんやカミュちゃんみたいに……髪を、短くしたいです」
「な!?何を言うんだ、ユズハ!」
「ユズっち、髪、切る?アルルゥとお揃い?」
「長いのも良いけど、短くてもユズっちならきっと似合うよー!」
「駄目だ。ユズハは今のままが一番良い」
「え〜!?どうしてー?短くても絶対可愛いのに!」
「そ、それは、そうに決まっているが……。と、とにかく、女子はやはり髪が長い方が良いんだっ」
「オボロ、心狭い」
「なーーーーっ!?」
「……お兄様は、心が狭いのですか……?」
「ユ、ユズハ!?兄は決して心が狭い訳では……!」
「何だ、髪を切ってしまうのか?」
「あ、兄者!兄者からもユズハに言ってくれ!」
「ユズハの髪は、綺麗で触り心地が良くて、私は長い方が好みなんだがなぁ」
「……そうなの、ですか……?」
「あぁ」
「……ハクオロ様が良いのなら……このままで、居ます」

「……何とか言ってくれとは言ったが、兄者の言葉が妙に引っかかるのは何故だろうな……」


*ヘアカットの日
明治4年に散髪、脱刀が許可されたが、これを受けて断髪をする女性が続出したため、翌年に「男性に限って許可した断髪を女性が真似てはならない」とする禁止令を発布した。





4月6日
寒の戻りの特異日

「〜〜うぅ……。今日は、妙に寒いような……」
「そうですわね。昨日はあんなに温かでしたけれど」
「……カルラ殿は、そのような格好で寒くは無いのですか」
「……貴方、寒がりでしたの?」
「さ、寒がりと言う程のものではありませぬっ!」
「そうは見えませんけれど。意外な弱点ですわね」
「じゃ、弱点などではっ!某は、誇り高きエヴェンクルガの血を引く者。さ、寒さくらい、どうということも」
「そんなことより」
「そんなこと!?」
「殿方を誘惑するのに、厚着ではいけませんわ」
「ゆ、ゆうわく!?」
「えぇ。……あるじ様〜〜」
「ん?カルラに、トウカか」
「あるじ様ぁ、今日は、冷えませんこと?」
「あぁ、そうだな。寒の戻りだろう」
「ねぇ、あるじ様……?身体が冷えてしまいましたの。あるじ様が、温めて下さいませんこと……?」
「カ、カルラ殿!?」
「カルラ!?ちょ、そんなに身体を密着させるなっ!」
「あらぁ、暖を取るには人肌が」

「ハークーオーローさーん……?」
「エ、エルルゥ!?違っ、これは」
「カルラさんと、こんな往来で……だ、抱き合ってるなんてっ!!」
「あらぁ、エルルゥもご一緒しませんこと?」
「いっ、一緒!?一緒って、カルラさんっ!」
「熱〜い燗を一献、ね?皆で、温まりましょう?」


*寒の戻りの特異日
寒の戻りが起こる確率の高い日。





4月7日
労務管理の日

「労働基準法違反だっ!」
「……何ですか、それは」
「労働者の当然の権利として、週休2日を要求する!」
「……構いませんよ」
「やけに素直だが……本当に良いのか?」
「えぇ。その労働基準法とやらを、聖上が法として制定なさるというのであれば、従わざるを得ませんので」
「そうだな!法として……法として制定!?」
「はい。法として制定するには、まず如何様な法であるのかを提出して頂き、オンカミヤムカイでの審査を受け、然る後に、実用に向けて文官達と吟味を重ねて法を細かく制定、更にそれを」
「いい、もういい!法の制定がどれだけ大変かという事位、身を持って知っている……」
「では」
「……こうして政務をしている方が、まだ楽だ……」


*労務管理の日
1947(昭和22)年「労働基準法」が公布された日です





4月8日
潅仏会

*潅仏会
釈迦の降誕を祝して行う法会。
各地の寺では花御堂を設け、堂の中に水盤を置いて釈迦の立像を中央に安置し、参詣者が御像に甘茶を注いでお参りする。


「……甘茶、まだ?」
「まだ、だーめ」
「んみゅ……」
「ほら、アルルゥ」
「ん……」

『命たるイエ、ネアラオンカミ、アニクシェテ、ヤティケル、願い奉り候』
『クェセ、エルルゥ、ポトゥム、ソトゥカイ』
『クェセ、アルルゥ、ポトゥム、ソトゥカイ』

『大神、ウィツァルネミテアに感謝を』

「甘茶、良い?」
「うん。ちゃんと、優しくかけなきゃダメだからね」
「ん、ちゃんと、やる」

「さ、帰ろうか。戻ったら、ハクオロさんと皆で甘茶を飲もうね」
「んっ!」

(……皆が、安らかに穏やかに、幸福に生きる事の出来る日々を、どうか……)


ゲーム中、霊宿(タムヤ)を参るシーンで出てきた祈りの言葉を使ってみました。
写し間違いがあってもそこはご容赦下さい(笑




4月9日
誕生花 桜

「ほぅ、よくこんな場所を見つけたな」
「絶景でやしょう?」
「見張り台用の篝火で、丁度良い具合に桜が浮かび上がって見える訳か」
「夜桜を眺めながら一献というのも、悪くないな」
「えぇ。今宵は月も美しい。まさに夜桜を愛でるには相応しいですね」
「これで綺麗な姐さん達の酌があれば、文句無しですがねぇ」
「……呼んでくるか?カルラやウルト辺りなら、喜んで来ると思うが」
「いやぁ、そいつは……遠慮させて貰いやすよ」
「俺は、兄者と呑めるならそれで良い」
「私も、騒がしいのは好みません」
「……あちゃぁ、ちぃとこの酒は、滑りが良すぎたようで」
「ははは。……まぁ、たまには良いだろう。こんな花見も、な」
「そうだな。来年もまた一緒に見よう、兄者」
「そうっスね。また一緒に見やしょうや」
「えぇ。また来年も、共に」
「…………あぁ、来年も、また……な」


*誕生花 桜
花言葉は『心の美しさ』 『精神の美』 『優美な女性』





4月10日
女性の日

「今回はこちらのお嬢様方の為に、奮発してご用意させて頂いておりますですよ、はい」
「あ、これ、紫玉(ムィ・カウン)ですね。こっちは紅琥珀(ティ・コゥーハ)じゃないですか!」
「流石、薬師の方は目が利きますねぇ」
「アルちゃん、ユズっち、この髪留め可愛いよっ」
「ちょうちょの形。はちみつみたいな色してる」
「……そうなのですか。……本当、ちょうちょの形」
「ユズっちの髪につけてみてあげる!」
「おー!ユズっち、似合う」
「……ふふ……嬉しい」
「アルルゥ、このお花の髪飾りも可愛いよ。トウカお姉ちゃんが付けてあげる」
「んー……。トウカお姉ちゃんがすると、痛いから、や」
「なーーーーっ!?あ、アルルゥ〜〜〜……」
「あははは……。トウカ姉さま、そういうの不器用だもんね……」
「カルラ、こういうものはどうかしら」
「……そういうものが苦手だと、貴方、知っているのでしょう?」
「えぇ。ですが、たまには良いのではないのですか?あ、ほら、こちらの腕輪などは」
「貴方の方が似合いましてよ、ウルト」
「まぁ!そのようなことはありません!……ほら、こちらの耳飾も、貴方の髪に映えて、よく似合いますわ」
「……はいはい」
「勉強させて頂きますよ〜!何せ今日は、女性の日ですから、はい」
「この帯(トゥバイ)飾り、綺麗だよ」
「あ、こっちの外套(アペリュ)留めも良いね」
「「どっちも若様に似合いそう〜〜!」」

「……どこまでが女性に入ってると思いやす?総大将」
「…………聞くな……」


*女性の日
1949年に「婦人の日」として制定。1998年に「女性の日」に改称。