日めくりログ・11日〜20日

4月中行っていた日めくり更新のログです。
説明文は、今日は何の日サイト様より抜粋させて頂きました。


4月11日
ガッツポーズの日

「「カリンカ!チマク!モロロ鍋っ!」」

「「……くっ!……引き分け、あいこっ、せーの!」」
「「カリンカ!チマク!モロロ鍋っ!」」

「……あの双子達は、さっきから何をしているんだ?」
「二日酔いのオボロにどちらが薬を飲ませるか、勝負しているようですよ」
「あぁ、じゃんけんか。……当分勝負が付きそうにないな」
「……おとーさん、これ、お薬?」
「ん?あぁ」
「アルルゥが、飲ませる」
「ん!?ちょ、こら、アルルゥ!?飲ませるって、まさか……!」

「チー!」「カリン!」
「よしっ!勝ったっ!!」
「うぁあぁぁ……負けたぁ……」
「さ、若様!お薬を……」
「「え?アルルゥ様!?」」
「待て、アルルゥ!おとーさんはそんなこと許しません……あーーーーー!?」
「……ぶはっ!?……うげ、苦……」
「オボロ、起きた?」
「……アルルゥ……?」
「んーーーっ!アルルゥの、勝ちっ!」
「……両腕を誇らしげに掲げていらっしゃいますね」
「……あぁ……アルルゥ……。全く、何の勝負だと思ったんだ?あの子は……」
「「そんなぁぁあぁぁ!!」」


*ガッツポーズの日
挑戦者のガッツ石松がチャンピオンにKO勝ちした。その時両手を挙げて勝利の喜びを表わした姿を新聞記者が「ガッツポーズ」と表現したのが、この言葉が広まるきっかけとなったと言われている。

うたわれにもじゃんけんはあるみたい?なんですが、捏造じゃんけんを考えてみました。
「カリンカ・チマク・モロロ鍋!」の掛け声でお互い手を出し合います。
カリン(グー)チー(チョキ)ロロ(パー)でお願いします。
かなんに理解不能と言われました……もう、スルーして下さい……。





4月12日
子どもを紫外線から守る日

「ユズハちゃん、今日は日差しが強いですから、外に出る時は日陰で過ごすようにして下さいね」
「はい」
「帽子も被った方が良いですね。ほら、アルルゥも帽子を被るの!」
「帽子、やー」
「嫌じゃないの!」
「アルちゃん、お帽子可愛いよ。カミュもユズっちも被るから、アルちゃんもお揃い、ね?」
「……お揃い?」
「うん!」
「はい」
「……お姉ちゃん、アルルゥも、被る」
「もう。……はい、帽子。何処かに落として失くさないようにね」
「ん」
「あと……日差しが当たる肌には、これを塗っておいて下さいね」
「……お薬、ですか?」
「お肌が焼けたりしないように護る為の塗り薬ですよ。これをちゃーんと塗っておかないと、大変な事になっちゃうんですから」
「お姉ちゃんみたいに、肌、真っ黒になる」
「真っ黒って……!さ、最近は、そんなに日焼けしてないんだからっ!」
「そういえば、お姉さまも塗ってるよ。シガイセンはお肌のタイテキだから、きちんと手入れをしないと、しみやそばかす、しわの原因になる……って。カミュにはよく分からないんだけど……」
「……しみ……そばかす……」
「……お姉ちゃん、手遅れ?」
「なっ!?……アールールーーゥ!!」
「!!」
「こらーーっ!!待ちなさーーーい!!」


*子どもを紫外線から守る日
「よ(4)い(1)ひふ(2)」(良い皮膚)の語呂合せ




4月13日
決闘の日

「……貴様とは、いつかやり合わねばならんと思っていたが……。ついにその時が来たようだな」
「はっ!そりゃぁこっちの台詞だぜ、若大将さんよぉ!!」
「後で吠え面かいても知らんぞ」
「この俺に勝てる気でいるたぁ、笑わせるぜ!」
「…………」
「…………」
「…………殺ッ―――!!」
「おぅりゃぁあぁあぁ―――!!」

「お二人とも!!食事の席で、何やってるんですかっ!!」
「うっ、エルルゥ……」
「あ、姐さん。い、いやぁ……こりゃぁちょっとした、男同士の意地つうか」
「そ、そうだ。これは男同士の面子を賭けた決闘だ!」
「何が男の面子に決闘ですかっ!こんなのはただの子供の喧嘩です!暴れるなら、お二人の食事は抜きにしますよっ!?」
「うぐぅ……!」
「す、すいやせん……」

「……どうして大人しく食べられんのだ、あいつらは」
「お馬鹿だからです」
「本当、扱いやすい方々ですわよねぇ」
「…………漁夫の利を貪るカルラにだけは、言われたくないだろうがな……」


*決闘の日
宮本武蔵と細川家指南役・佐々木小次郎の決闘が、巌流島で行われた。





4月14日
オレンジデー/ブラックデー

「……あの、ハクオロさん、これ……私が織ったんです」
「ん?あぁ、帯(トゥバイ)じゃないか。これを、私にか?」
「はい!その……今日は、オレンジデイですよね?バレンタインと、ホワイトデイで愛を確認しあった二人が、より愛を深いものにする……」
「……オレンジ色の帯か……。有り難いが、この着物には合わせ難いな。似合いそうな着物が見つかったら、使わせてもらうことにするよ」
「え……?あ、はい……。……んもぅ〜〜〜〜!」

「はい!オボロさんとクロウさんにはこれですっ!」
「……何だ、これは」
「……茶、ですかい?何ていうか……真っ黒なんっスけど……」
「今日は、ブラックデイですから」
「ぶら……何だ?」
「バレンタインでもホワイトデイでも何にも貰えなかった人は、黒いものを飲んだり食べたりするんです」
「……俺達にゃ何にも無かったって、決めつけですかい、姐さん……」
「どうでも良いが、これは飲めるのか」
「飲めますよ。ちょーっと苦いかもしれませんけど、薬膳茶ですから、身体には良いんですよ」
「うっ……!苦い、のか」
「……うぇ、確かにこりゃ、身体には良さそうですが、味の方は、お世辞にも旨いとは言えやせんね」
「黒いチマクもあるんですよ」
「黒い……チマク」
「遠慮なく、たっくさん、どうぞ?」


*オレンジデー
「バレンタインデー」で愛を告白し、「ホワイトデー」でその返礼をした後で、その二人の愛情を確かなものとする日。オレンジ(またはオレンジ色のプレゼント)を持って相手を訪問する。
*ブラックデー
バレンタインデー・ホワイトデーのどちらでも何ももらえず恋人ができなかった者同士が黒い服を着て集まり、黒い物を飲食する日。




4月15日
よいこの日

「今日は、皆さん良い子で過ごしましょう」
「……何ですの?随分突然ですわね」
「今日は良い子の日。大神に己の心身の清らかさを見て頂く日なのですよ」
「へぇ、オンカミヤムカイでは、色々ありますのね」
「ですから、カルラ?貴方も昼間からのお酒は禁止です」
「私はもう子供ではなくてよ、ウルト」
「歳は関係ありません。さぁ、カルラ、お酒をお出しなさい」
「…………ふぅ。そこにあるもの、お持ちになったら如何」
「はい。良い子ですね」
「……あんまり、嬉しくありませんわよ」

「……どうしたの、カミュちー」
「しーっ!今日はお姉さまに見つかっちゃダメな日なのっ!」
「カミュちー、見つかったら、困る?」
「そう!あ、ううん、アルちゃんも見つかったらマズいかも……」
「アルルゥも?」
「うん。あ、ユズっちは大丈夫だから、安心して。……アルちゃんは、カミュが絶対守ってあげるんだから……」
「……カミュ?そこに居るのでしょう?お勉強から逃げるだなんて……良い子とはいえませんよ……」
「!!」

「……何故だか城中の者が怯えているような……?」
「……オボロ様」
「うわっ!?……何だ、ウルトリィか。気配を感じなかったぞ……」
「オボロ様は、これからどちらに行かれるのですか?」
「あぁ、時間が空いたから、ユズハの様子を見に行く所だ」
「そうですか。美しい兄妹愛……。良い子の行いですね」
「あ、あぁ。そう、か……?」

「……今日のウルトリィはどうしたのだろうな……」
「オンカミヤムカイの神事です。心にやましき事がなければ、問題無いでしょう」
「……ベナウィ、お前は良いだろうがな……」

『そ、某は、な、何も悪い事など……』
『えぇ、勿論、存じております。ですが、そのように怯えられると、何かあるのでは、と……勘繰ってしまいます』
『わ、わぁぁあぁぁ〜〜!せいじょおぉぉおぉぉ〜!!某は、某は潔白です〜〜!!』

「……なまはげじゃないんだぞ……。良い子の日の趣旨、間違ってないか……?」


*よいこの日
「よ(4)い(1)こ(5)」の語呂合せ。





4月16日
ボーイズビーアンビシャスデー

「ボーイズビーアンビシャス」
「……何処の言葉だ、それは」
「あれ、ヒエンは知らないのかい?オンヴィタイカヤンのお言葉さ」
「そんな言葉は、聞いたことが無い」
「『少年よ、大志を抱け』……良い言葉だと思わないかい?」
「…………」
「虐げられし、か弱きシャクコポル族である僕達クンネイェタイに、神は大志を抱けと仰せなのさ!」
「……大志なら、抱いているさ」
「あぁ、そうだったね!絶対の強者、エヴェンクルガ族であるタゥロに勝とうなんていう、愚かな大志が」
「ハウエンクァ!」
「良いじゃないか。大志を抱くのは、勝手なんだからさぁ」
「だから、それを叶える為の努力を」
「あはははははは!努力だって!頑張んなよ、ヒエン。……僕は、もっと確実で簡単な方法で、叶えてやるよ!」

「……大志が野望になっても、貴方はおっしゃるのだろうか。それを抱き叶えよ、と。……答えてくれ……我が偉大なる父、オンヴィタイカヤンよ……!」


*ボーイズビーアンビシャスデー
1877(明治10)年のこの日、札幌農学校(現在の北海道大学農学部)の基礎を築いた教頭・クラーク博士が、「Boys,be ambitious.(少年よ、大志を抱け)」という有名な言葉を残して北海道を去った。





4月17日
少年保護デー

「先日の案件なのですが、年齢の上限を決め兼ねているのです。聖上のご意見をお聞かせ頂けませんか」
「ん?あぁ、少年保護の法令か。……15から20……確かに幅が広いな」
「元服(コポロ)の年齢で大人とみなす、という意見が多いのですが、その年齢で独り立ち出来るかと言うと、少々難しいでしょう」
「独り立ち出来る年齢か……。……オボロは、幾つになるんだ?」
「オボロ、ですか?……今年で19を数えるかと思いましたが」
「ふむ……。その程度の年齢が妥当か」
「……と、言われますと」
「あぁ。18歳にしてはどうだろうかと思ってな。男子が婚姻(ハシェク)を結べるのは、満18歳からなのだろう?家族を持とうと言う年齢であれば、もう大人とみなして構わないだろう」
「成る程、そうですね。では、18歳未満までを少年保護法令の対象とするよう、検討致します」
「あぁ、宜しく頼む」
「御意に」

「少年保護法令の年齢は、18歳未満と決まったのか」
「何だ、オボロ。不服でもあったのか?」
「いや……。15で元服を迎えたら、大人の男と扱われるのが普通だぞ。そんな歳まで兄者にとっては、子供扱いなのか?」
「ははは。まぁ、そういうことになるのかもしれないな。だが、オボロ。お前はもう立派に大人の歳なのだから、構わないだろう?」
「……それは、そうなんだが……。……俺は、元服を迎えるもっと前から、大人のつもりで居たんだ」
「……そうか」
「あ、兄者!?俺は、頭を撫でられるような歳じゃないと、兄者が今言ったばかりだろう!?」
「オボロは、もう少し甘えれば良い。……子供であった頃に、出来なかった分を、な。お前を甘えさせてやりたい……そう思っては、いかんか」
「……そういう言い方はずるいな……兄者」


*少年保護デー
1952(昭和27)年に、「司法保護記念日」とともに「更生保護記念日」に統合された。
今日は何の日サイトさまより抜粋

作中の年齢は個人的な設定で、公式ではありません。
元服年齢は祭祀的な意味合いでの年齢で、実際に成人とみなされる年齢は18歳程度、という考えで書いています。





4月18日
よい刃の日

「……隣に失礼しても、構いませんか」
「……構わないが、剣の手入れ中だぞ。まぁ、貴様に限って万一もないだろうがな」
「よく手入れの行き届いた、良い刃をしています」
「命に関わるからな」
「……そうですね」
「貴様も同じだろう。己の得物を磨かぬ戦士は居ない」
「勿論、そうです。ですが、刃は主を映す鏡。貴方のその刃、細く鋭利な刀身は、美しいけれど、害する者には容赦が無い」
「…………貴様はどうなんだ」
「私、ですか」
「俺の剣ばかり見られるのも癪だ」
「……脇差で宜しければ、どうぞ」
「……欠けた所の無い、完成された刃、だな。だが、触れる者全てを斬る、冷たい刃だ」
「そう、見えますか?」
「……刃が主を映す鏡だと言うのならば、な」
「それで、正しいのでしょう。刃の役目は、まさに斬ることにある。ならば、刃そのものは、善悪など関係無く、全てを斬るのでしょう」
「何が言いたい」
「……使い方次第、ということです。人を斬る業からは逃れられませんが……せめて、大切なものを護る為に使いたい、と。改めて、そう思ったのです」
「……凶刃には違いない。それでも、譲れぬものがあるならば、振るうだけだ」


*よい刃の日
「よ(4)い(1)刃(8)」の語呂合せ。




4月19日
乗馬許可の日

「わ、ウォプタルが沢山居る。ね、クロウおじさまの馬はどれなの?」
「おじさまはよしてくれや。……俺のはこいつですよ」
「おー。他の馬より大きい」
「速さは落ちるが、馬力はピカイチですぜ」
「ベナウィ兄さまの真っ白い馬は?ここには居ないね」
「大将のウォプタルは、隣の厩舎なんっすよ。行ってみやすか?」
「うん!見せて貰って良いの?」
「構いやせんよ。大将からも許可は貰ってやすからね」
「楽しみー!ね、アルちゃん、ユズっち」
「ん!」
「はい」
「大将のウォプタルは大人しいですからね。嬢ちゃん達でも触わって大丈夫な筈ですぜ」

「……ここに居る子、皆小さいね」
「子供や、身体の弱ったウォプタルはここに入れるんすよ」
「……身体の弱い子……」
「向こうの奴らは気が荒いのもいやすから。大将のウォプタルも繊細でね。そういう馬はこっちなんすよ。身体が弱いつっても、皆でちゃーんと大事にしてやすから。……心配ないんすよ」
「……はい」
「シシェ、居たー」
「あ、アルちゃん!そんなに急に側によったら、危なくない……?」
「なーに、心配いりやせんよ。ヤァナ・マゥナの小さな姐さんなら、滅多な事はありやせんから」
「んー!良い子……。ふふ、くすぐったい」
「はわー!アルちゃんは凄いねー!もう仲良くなっちゃった」
「カミュちー、ユズっちも、こっち来る」
「うん!行こう、ユズっち」
「はい」
「うわー……本当に大人しいね」
「……はい。温かで、優しい香りがします……」
「シシェ、優しくて強い、良い子」
「小さな姐さんなら、良い騎手になれやすよ」
「……本当?」
「えぇ、勿論。小さな姐さんにゃ、見込み十分ですからね。練習すれば、今度開催される競馬で、大穴取れるかもしれやせんぜ?」
「大穴って何?」
「一番を取れるってことですよ」
「……アルルゥ、一番、取るっ!」
「お、やる気ですかい?こりゃあ、勝負の日が楽しみですねぇ」


*乗馬許可の日
明治4(1871)年のこの日、それまで武士にのみ認められていた乗馬が庶民にも許可された。




4月20日
郵政記念日

「……書簡ですの?」
「カルラ宛ての書簡だ」
「私宛てに……?あるじ様、何かの間違いなのではなくて?」
「いいや、確かにカルラに宛てたものだ。ちゃんと読むのだぞ?」
「……私に宛てた書簡だなんて、珍しい事もあるものですわね」

『拝啓

 温かな日々に木々も鮮やかに緑為すこの頃、如何お過ごしだろうか。
 ハクオロ皇から我が國に、援助の為の進言をして下さったという方の話を聞き及んだ。直接会ってお礼申し上げたかったが、それは叶わぬと知り、失礼ながら、こうして書簡をしたためさせて頂いた。まずその無礼をお詫びさせて頂き、数々の助力に対し、心よりお礼を申し上げる。有難う。
 我が國も、少しずつ回復の兆しを見せている。ハクオロ皇、並びにトゥスクルの民の助力と、我が民の努力の賜物であろう。
 いつか、トゥスクルに負けぬ良い國になった暁には、貴殿にも我が國に来訪頂き、その姿を見て欲しい。
 その日を心待ちにし、民と國の為に出来る事をして行こうと思う。
 貴殿が居なければ、今のカルラゥアツゥレイも、私も無かっただろう。我が民に代わり、心より感謝申し上げる。
 貴殿は何より酒を好むと聞いた。百薬の長も過ぎれば毒となる。お身体には気をつけられよ。

敬具』

『……署名、カルラゥアツゥレイ皇・デリホウライ』

「……全く、何処まで馬鹿で……愛おしいことかしら、ね」


*郵政記念日
1871(明治4)年、それまでの飛脚制度に代わり新しく郵便制度を実施した。