*裏のネタバレ注意ですよー! *昼子さんの話。 *宮城家の氏神さんの設定とか。 *NOTシリアス?かな〜。 *会話形式になってるだけの設定箇条書きって感じ^^; *だらっと意外と長いです。 *作中人物は風早メインで、茜と水那です。 愚痴聞きは慣れている…とはいえ、最高神の愚痴聞きに選ばれるとは思わなかった。 茜曰く『運値低いからねー』だそうだ。自分でもそう思うが『悪運は強いからいいわよ』と水那には慰められた。 裏京都、などという訳のわからない所へと行く羽目になったのは、全てが初代、侑から始まっていた。 勝てば、ようやく平凡な人生を送れるようになると思われた最後の戦い、珊瑚が倒れ、健康度?知るか!とばかりに繰り出し続けた奥義。 ……無駄になった、とは言わないが…後に呪いを架せられた子孫に、真実は告げられまい。 『家訓!姿絵こんぷり〜とv』 黄川人の話など、聞かなければ良かったのだ。 『姿絵?まだあるよ、裏に』 そうして風早は裏京都なるものへとご案内され、娘の呪いも解いてやれず、後の子孫に呪いを残し。 【最高神昼子さまにチャレンジ☆景品の姿絵ゲットだぜ☆】 例えると、こんな感じの昼子打倒戦をする羽目になり…風早自身は氏神として天界でのらりくらりとしていたりもするわけだが。 昼子さまから呼び出しがかかったのは、最後の景品が無事に子孫の手元に届いたすぐ。 指定場所は、大江山頂上の、囲炉裏。 赤紙なのは嫌味に違いない。意味は分からないが、絶対に。 『全ては水に流され、一族には永遠の安息が約束されました』 笑顔がうさんくさい。ただ、一応約束は守るだろう。彼女の望みは叶った…ハズなのだから。 「で?で?どんな愚痴?やっぱ夕子さまとのカクシツ?あんの?」 「……好きだよな、そういう話」 「まぁね〜!天界のゴシップには、ちょっと自信あるよ〜♪」 「…自慢にならないだろ…」 「あたしも、聞きたいよ。…どちらにしろ、氏神の皆に話さなきゃいけないことなんだろ?」 「…まあな。いい話だ。俺たちも、輪廻に戻れるそうだ」 茜はきょとんとした顔だ。水那は、予想していたような風だった。 「…なるほどねェ。それで、あたしと茜だけ呼んだんだね。英断だよ、風早にしちゃァさ」 「他の氏神たちは、たぶんさほど驚かないだろうが…まぁ、あの親子はな」 「…これで決着が付けばいいねェ、あの子たちの重荷に」 「自分から喜んで重荷背負うような物好きの面倒も、これでなくなるといいけどな」 「寂しいんでしょ〜?」 「………。寂しいな…」 「……え、あれ……?…風早…」 「茜、輪廻に戻るということは…忘れちまうんだ。離れ離れになって、別の場所でそれぞれの人生を歩む…そういうことだよ?…氏神なんてモンになってなきゃ、あたしたちはとっくにそうなってた」 「……そ、か……そう、だったね…」 「……いい話だよ。…俺たちも、いつ紫焔と同じように、それ以上に…『狂う』かわからないんだからな」 「あたしたちは『神』じゃない、神の真似事をしているだけの『人』だからねェ」 「そういうこと」 「……朱星は?昼子だって…神の真似事じゃない」 「……そうだよ。だから、愚痴られたんだよ。…戦いに挑んだ子供達も、結構愚痴られたらしいけどな」 『残りカスのくせに、幸せそう』 そんな話を、したらしい。 神になった、そう言っていたそうだが、風早たちにとって、昼子や朱星は神ではなく、神の真似事をする人、氏神と同等の認識を持っている。 氏神は子孫と繋がっていて、彼女たちは、昼子曰く、残りカスの体や赤子の体と繋がっているからだ。 イツ花を羨みながら、それでも彼女は正気であるらしい。正気のように見えて、そうではないのかもしれないが。 『貴方たち姉弟も、輪廻に戻ればいいだろう』 彼女は笑うだけだった。戻れないのか、戻らないのか。聞きたかったわけではなく、聞いても知ったことじゃないというものでもあるから、構わなかった。 これが、まさか自らに関わることとは露とも知らず、だ。 「俺たちにとっての本題はそっちだが、昼子の本題は、そっちじゃなかった」 「……愚痴?」 「まぁ、そうだな…」 「……輪廻に戻れることを、そんなに羨まれたのかい?」 「……その方がマシだったよ…」 「え、なになに!?今度こそスキャンダル?」 スキャンダル、と言われれば、そうかもしれない。 笑顔で問われたのだ。恐ろしく気合いの入った笑顔で。 『……どうして、交神に指名してくれなかったんです?最高神ですよ?素質バーもバーンとォ!伸びきっちゃってるんですよ?奉納点、余ってましたよね…?』 「…あー…必死だね…。夕子さまは指名高かったし…」 「朱星の坊やはともかく、氷ノ皇子殿の御子には、茜がいるものねェ」 「あたしの父さまは、母さま一筋!」 「それで?ナンて答えて、帰してもらったんだい?とりたてて何処も怪我はしちゃいないようだし」 「怪我しても、治っちゃうけどね〜。もしかして、一戦交えてきちゃった、とか」 「……おや、どっちの意味で?」 「あ……ごめん、風早……。人妻にだけは縁があるし…そ、そういうことなら、あたしだって、詮索しないわよ…?」 「あーのーなー……」 「ふふふ、冗談サ」 『あー……。…イツ花と同じ顔だから…家族とは、ちょっと……』 「…風早…アンタ、本当に真っ正直だね…」 「ボコられたでしょ、絶対、それ。禁句じゃん!?」 「……禁句…だったかな…」 『家族、ですか。都合の良い言葉ですね。家族と同じ顔でも、フルボッコにはできるということなんですね?』 笑顔は、勿論引きつっていた。作り笑顔はもういいよ、と言った言葉は、聞こえたのかどうかは知らないが。 『憎しみだったなら、戦えないけどな。ただの勝負だろ、これは』 その時の昼子の表情だけは、イツ花にそっくりなんだけどなぁと思い、それは心の中だけで呟いておいた。 「他の氏神には、茜、アンタが知らせをやっておくれ。神様方は…知っておられようから、もしかすると、もう広まっているかもしれないけどねェ」 「了解。紫焔たちは、風早、よろしくね」 「あぁ、そのつもりだったよ」 「面倒見だけは本当、いいよね〜^^」 「うるせ」 笑いながら『飛んで』茜がいなくなり、水那と二人になった。水那が居住まいを正す。 「…さァて、それで?風早、アンタはまだ輪廻に戻らない、そうだろ?」 「…ご明察。…俺は縁あって、他の一族とも繋がってるからな」 「じゃあ、あの子たちも…だね?」 「あぁ。しばらくは留まる方を選んでも構わないらしい。…『いつか』は、強制退去らしいけどな」 「そうかい、なら…もうしばらくは、風早の苦労はなくならないねェ」 「……そうならないよう、説得するつもりだよ」 カラカラと水那は笑い、風早は何度目かのため息をついた。 幸せに続くため息というのは、贅沢なものだ。 いろいろ混ぜ込んだら、だらっと長くなっちゃったなぁ。 しかもこれといって何があるでもなし^^; 元々、これといって何もないことを、会話にしてみただけってやつだから。 本当は会話にしないで説明だけで十分なんだけど^^; 風早をあらためて書いてみたかったーっていうのはあるんだよね。 狐話のときと、また別人になってる気がしなくもないけど^^; 昼子さんに関しては、なんというか…よくわからない。 あれだけ強いんだし、自分で殴り倒しに行けよ!と思わなくもないよね(笑 まぁ、ゲームだから仕方ないんだけど。 昼子はイツ花が死んで氏神になった状態、イツ花は昼子が天界にいることでかろうじて生を伸ばしているだけ、という気がする。 だからイツ花は成長しないし、いつか、本当に死んでしまうのかも。 黄川人は鬼の力を削がれて、呪いの解けた一族と同じような状態になったと思ってる。 だからあの赤子の黄川人は、半神半人の一族と同じように生きていくことになるのかなって。 透けている黄川人は、赤子から魂の一部を借りてると言うか…生霊かな。 朱星は氏神に近いような状態になってる。一度死んで、氏神化した感じ。 イツ花と違うのは、完全に死んだわけではないところかなーと。 だから朱星はそのうち赤子の魂に戻ってしまうんじゃないかと思ってる。 昼子もイツ花になれればいいんだろうけどなぁ…。 彼女はもう戻れなくなっちゃった、元は人だった神になっちゃってる気もする。 お紺さんとかね。そんな感じ。 昼子さんが交神したい理由は、読み手さんにポイで(笑 わたしの考えた理由はくだらないんで(笑 風早がしばらく残るのは、ご縁を頂いて分社されてるからです。 宮城家の設定では一応世界に氏神は1柱ってしちゃったんで(笑 ありがたいことに、他にも数名分社させて貰ってるので、そのご一族が悲願達成すると同時に輪廻に戻ることになる感じです^^ |